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校長メッセージ

聖ドミニコ学院小学校
校長

土井 智子

聖ドミニコ学院小学校 校長 土井 智子

成長を見せる寅年 2022年1月

あけましておめでとうございます。今年は寅年。寅年は「才能や運気が芽吹き新しい成長が期待できる年」といわれているそうです。何とも縁起の良い話です。寅年の2022年は希望に満ちた年になるでしょう。今年1年、子供たちのひとりひとりがそれぞれの場で、大きく成長してくれることを願わずにいられません。

2年にわたる新型コロナ感染症蔓延防止の影響を受けながら、学校生活は続いています。コロナ禍前の保護者を交えた行事の盛り上がりを経験している教職員は、こんなこともさせたい、あんなこともさせたいと、行事に対する思いは大きくなっています。ところが、ワクチン接種も進み感染状況に少し光が見えてきたと感じると、次々に変異株が出現しています。人類の歴史は感染症と共にあったことを忘れていたのではないか、と問われているようです。そんな中にあって、ドミニコで学ぶ子供たちは楽しみながら、行事にも前向きに取り組んでいます。例えば6年生はコロナ禍にあって導入が進んだタブレット端末を使って、クリスマス礼拝会のナレーターなどの練習でも読むスピードを確認していました。どんなことがあっても、立ち止まっていない姿を見ると元気を分けてもらえます。

 

世の中のICT化が進む中にあって、学校現場は最も遅れていると言われていました。黒板とノート、講義方式・一斉指導から学校教育はなかなか抜け出せないのではないかと考えられていました。昔ながらの教育方法に利点はたくさんありましたが、時代が進むに従い変化が求められる時期に来ていました。そのような中で起きた新型コロナウィルスの問題は、オンライン授業など新たな課題を解決することを学校現場に求めてきました。

GIGAスクール構想が前倒しになったことは、学校生活に大きな変化をもたらしました。一人一台のタブレット導入が始まったのが、昨年の4月でした。それから8ヵ月が過ぎた現在、カメラをはじめたくさんの機能を1年生でも自由に使いこなしています。学年が上がれば、利用頻度は飛躍的に増えていきます。図形の面積の学習で、自由に図形を移動しながら自分の考えを説明している姿を見た時に、タブレットが学習用具になっていることを実感しました。互いの意見、考えを瞬時に分かち合い、共有することがデジタルを利用すれば可能になります。これまでは考えられないことが、ICTの技術を使うことで可能になっていきます。

過度期にある現在は、その使用方法において様々な課題が出ています。インターネットなど世の中で起きている問題は、学校で解決するには大きすぎるのではないか、学童期の子供たちはネットに接続することに対してあまりに無防備だから、早すぎるのではないか…明快な解決方法は示されていませんが、ICT化される現代に生きる子供たちです。その長所・短所を知り、活用することが求められています。失敗を乗り越え、より良いものに結び付ける力を身に付けていかなければなりません。

2022年寅年、「才能や運気が芽吹き新しい成長が期待できる年」子供たち一人一人が、神様から与えられた力を発揮する年になることでしょう。飛躍する1年が始まります。

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