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校長メッセージ

聖ドミニコ学院小学校 校長
土井 智子

聖ドミニコ学院小学校 校長 土井 智子

聖母月に寄せて 2022年5月

爽やかな5月を、カトリック教会では「聖母月」とよんでいます。本校でも5月になると、毎日の朝礼や宗教の時間に「アヴェマリア」の祈りを唱え、自分の生活を見直して努力する「努力の捧げもの」カードを作ります。5月末に行われる「マリア祭」は、その締めくくりの行事でもあり、花を捧げる行列を組みます。

マリア祭は、カトリック校らしい行事の一つです。大切にされるのは、マリア祭までの日々の行動であり、毎日の帰りの会で一日を反省します。自分が立てた目標に向けて、努力したかどうかを自分に問う時間です。目標を守れたら色を塗るという、傍目から見ればとても単純な作業のようですが、振り返りを1か月間忘れずに行うということは根気がいります。何より、毎日自分が立てた目標を意識するということは、得難い経験です。

 

ウクライナにおける戦争被害の様子が連日のニュースで流れています。毎日普通の生活がなされていた家が、街が、爆弾により破壊され瓦礫と化しています。現代社会で起きていると俄かには信じられない惨状が、テレビの画面に映し出されています。大人でも直視できないような映像を、どんな思いで子供たちは目にするのだろうかという心配と、社会で起きていることに対する関心は年齢に応じて持つ必要があるという思いが入り混じります。

ゼレンスキー大統領は、カナダ議会に向けて行ったスピーチの中で「想像してください」という言葉を繰り返しつかっています。無関心であってはならないと訴えています。起きている出来事を、我が事として想像する力が人間には備わっています。戦争による悲劇を、遠い世界のこととするのではなく、自分の身に起きたとしたらどうかと考えた時、日々の行動に変化が生まれます。争いはなぜ起きるのか、争いが起きない社会をどう構築すればよいかと自問することは、自分の態度・言葉遣いに対する振り返りにつながります。シェルターの中で50日以上も閉じ込持って生活している同年代の子供のことを知ることは、自分自身の行動の在り方を考えさせます。

 

今年の聖母月は、ウクライナの人々のために祈る月にしたいと考えています。戦争とは何か、なぜ戦争が起きたのかについて、学年に応じた分かち合いを行い、平和の担い手になるためにどんなことが大切かを考える月にしたいのです。聖母マリアは、イエス・キリストに従い、最後まで忠実を尽くし、私たちの母となってくださいました。聖母に倣うように努める5月は、他者のことを考えた目標をたて、努力する月になるよう全校をあげて取り組む月になります。

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