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校長メッセージ

聖ドミニコ学院小学校 校長
森 研二

聖ドミニコ学院小学校 校長 森 研二

つながり 2025年12月

11月半ば、秋の深まりとともに、私たちの学校に試練が訪れました。インフルエンザの猛威により、学級閉鎖、そして3日間の学校閉鎖を余儀なくされた日々。子供たちの笑顔と明るい声が響く教室が静まりかえった時、私たちは改めて「学びの場がどれほど尊いか」を感じました。しかし、沈黙の中にも学びはありました。「学びを止めない」という願いのもと、子供たちが再び学びに触れることができるよう、オンライン授業を整えました。この取り組みはコロナ禍で始まったものです。あの時私たちは、「離れていても子供たちと心はつながっている」という確信を得ました。そして今、その経験が再び力となり子供たちの学びを支えています。

カトリックの教えは、困難の中にこそ神の恵みを見いだすことが大切であることを伝えてくれます。閉ざされた扉の向こうにも、神の光は差し込んでいます。子供たちが画面越しに、仲間と学びを分かち合う姿は、まさに「希望のしるし」です。どんな状況でも学びを止めないことは、子供たちの未来を守ることにつながります。

今回の試練を通して、私たちは一つの確信を深めました。それは「学校と家庭は、どんな状況でも切り離されることはない」ということです。教室が静まり返った日々も、に子供たち保護者の皆様が共に学びを支えてくださったからこそ、学びの灯は消えませんでした。心から感謝しております。学びは学校だけで完結するものではなく、家庭の温もりと信頼の上に成り立っています。これからも、私たちは保護者の皆様と心を一つにし、子供たちの成長を守り続けていきたいと考えております。困難な時こそ、絆は強くなる・・・・そのことを忘れず、今後も学校と家庭が共に歩む道を大切にしていきたいと思います。

今、校舎には再び子供たちの笑顔と元気な声が戻ってきました。静まりかえった教室を思い出すと、こうして共に語らい学べることがどれほど幸せなことかを強く感じます。しかし、喜びの中にも油断はできません。インフルエンザの脅威は完全に去ったわけではなく、引き続き手洗い・うがい・喚気・体調管理など基本的な予防を徹底していく必要があります。私たち教職員も、子供たちの健康を守るために細心の注意を払いながら、学びの環境を維持していきたいと思います。

さて、12月の待降節を迎え、本校では18日にクリスマス礼拝会が行われます。皆様と共に祈り、賛美できることは、神の恵みそのものです。聖堂で子供たち、保護者の皆様と共にイエスの誕生を喜び、感謝の祈りを捧げる姿は、私たちに「希望は決して消えない」ということを教えてくれることでしょう。クリスマスは、単なる行事ではなく、神が私たちに与えて下さった「愛と平和の約束」を思い起こす時です。小さな幼子としてこの世にこられたイエスは私たちに「どんな小さな光でも、暗闇を照らす力がある」ことを示してくださいました。子供たちの笑顔、保護者の皆様の支え、そして教職員の祈りが一つになった時、その光はさらに強くかがやくことでしょう。子供たち一人一人の心に、そしてご家庭に、クリスマスの光が豊かに注がれますように・・・・。

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