自治を学ぶ 2021年6月
児童会総会で、各委員会の委員長や児童会役員が児童会のテーマに沿った今年度の活動計画を伝えていました。オンライン形式の総会ですから、カメラに向かって話しているのですが、原稿をほぼ暗記し発表している姿は堂々としていて、さすがに代表だと感心しました。
4~6年生が参加する委員会で話し合われた内容を委員長がまとめました。各委員会の委員長は、人のために何ができるか、学校をよくするためにどんなことを計画しているか、それぞれの委員会でできること考え発表していました。
児童会役員は、前年度の2月に児童会役員選挙で選出されたメンバーです。ドミニコの役員選挙は、公示、ポスター掲示、放送演説、立会演説会を経て行われます。立候補者は、公約を発表し、選挙権のある3~6年生に「清き1票を」と呼びかけます。大人顔負けの選挙活動を見ていると、全員を児童会役員としたい気持ちがおきますが、選出されるのは5人です。自治意識は、こうした経験によって培われていきます。代表としての自覚をもった児童会役員は、児童会の意義を児童会総会で伝えていました。児童会とはドミニコに学ぶ全員が参加する会であること、メンバーの一員としての責任があるということ、無関心であってはいけないこと…小学生であれば、楽しいこと、興味のあることをやりたがるのではないかと思うのですが、学校生活をより良いものにするためには何より一人一人の意識が大切であり、挨拶をするなどの日頃の行いが大切だと訴えていました。
『国があなたのために何をしてくれるのかを問うのではなく、あなたが国のために何を成すことができるのかを問うて欲しい』
これは、1961年1月20日に行われたケネディ大統領就任演説で語られたものです。あまりに有名な言葉なので、耳にしたことのある人も多いと思います。「ああしてほしい」「こうしてほしい」という気持ちは誰しもが持つ当たり前の感情です。思い通りに事が運ばなかった時には、「~のせいで」「~がしてくれなかったから」と原因を自分の外に見つけようとします。ケネディ大統領がこの演説で伝えようとしたことは、しっかりとした意志を持ち、自分の責任のもとで自ら行動することの大切さでしょう。評論家や批評家であってはならず、自分で考えて実践する積極的な生き方を問うています。
60年以上も前のこの名言を、実行しようとしている姿がドミニコの児童会総会で見られました。自分たちの生活の場である学校を良くするために、自分たちに何ができるかを考え、自分の言葉で訴えている姿は清々しく、明るい気持ちになります。こうした、自分たちで解決しようとする姿勢が自治につながります。良いものを良いものとして実行する姿勢を、今後も大切に育てていきたいと思った時間でした。
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