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校長メッセージ

聖ドミニコ学院小学校
校長

土井 智子

聖ドミニコ学院小学校 校長 土井 智子

教皇様の来日に寄せて 2019年11月

カトリックの信者数は、世界総人口の17%強を超えていると言われています。その全信者の精神的拠り所となっているのがローマ教皇です。初代教皇は聖書に出てくるペトロ。それから数えて第266代目の教皇フランシスコが11月23日に来日されます。教皇フランシスコは、長崎原爆投下の被害者の姿をとらえた写真『焼き場に立つ少年』をカードにして配布するように指示したことでも知られています。日本のカトリック信者数は総人口の0.3%といわれていますから、非カトリックの国にローマ教皇が訪れることは稀有な出来事といってよいでしょう。フランシスコ教皇は、東京・広島・長崎を回る予定であることがカトリック中央審議会から発表されています。タイトな日程の中で、被爆地を訪れることをお選びになっているのは、平和への強い思いと人間が犯す過ちを繰り返させないという願いがあってのことなのでしょう。教皇が来日されることは嬉しく、感謝の気持ちでいっぱいになります。

私たちは、日常の出来事に多くの時間と気持ちを費やします。自分たちの問題として今起きている問題を数え上げても数限りなく出てきます。問題が起きると、私たちはなぜそうなったのかとその原因を探り追求します。こうするべきだった、なぜそうしなかったのか、責任の所在はどうなっているのか…生活面での小さなトラブルから、社会で起きている問題に至るまで、原因の追求を求めます。追求を受ければ、言い訳をしたくなるのは人の性。認める前に理由が述べられます。誤りを正す前に、説明から始まります。学童期の子供も例外ではありません。「だって…」と自分の言い分を主張し、小さな失敗を無かったことにしようとすることもあります。「何故したの?」と聞きすぎることは、かえって自己を正当化するように促しているのではないかと悩むことがあります。

フランシスコ教皇は、追求とは別の手段で人々の関心を問題に向けさせます。起きた出来事に心を寄せ、忘れないという姿勢を示されることで、私たちの行動を示唆されます。何故と問う前に、あるがままの現実や起きている問題の解決のために、自分に何ができるかを考えようと伝えています。
正しいことは何か、今どんなことができるか、考えて実行できるようになること、これが私たちの学校のモットーです。お互いが関心を持ち関係性を高めていき、よりよい人間関係を構築できるよう日々の生活の中で培っていきたいと思います。

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