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校長メッセージ

聖ドミニコ学院小学校
校長

土井 智子

聖ドミニコ学院小学校 校長 土井 智子

先を信じて 2020年6月

長い休校が続き、子供たちの様子が見えない毎日でしたが、オンライン授業の取り組みにより久しぶりに子供たちの顔と対面することができました。画面に子供たちの顔が映し出されると、そばで待機していた教職員も興奮状態になり、一斉に拍手が沸き起こりました。各家庭で制服を着てタブレットなどの通信機器の前に座る姿は、教室で座っている姿に重なります。「休校中、どんなことに取り組んでいましたか?」の教師の問いに、次々に挙手マークが出て、ミュート解除をして子供たちが発表します。「体力向上のため、階段を上り下りしています。」「自学ノートに取り組んでいます。」「散歩しています。」…工夫して過ごす子供たちの姿がありました。百人一首に盛り上がったり、自分を動物に例えてみたり…各クラスでの教師の問いかけに、どの子供も元気に答えていました。
その時間に授業のない教職員はスムーズに導入が進むように、入室していなかったり、操作がうまくいかなかったりする家庭に電話をして対応していました。連携しながら、オンライン授業が成立するように進めています。けれども何より大変なのはご家庭です。これまで子供にインターネット接続を制限していたご家庭もありますし、オンライン授業の時間に合わせて保護者が待機してサポートする必要も出てきます。子供たちの笑顔の陰には、いつも支えてくださる関係者がいます。子供の「楽しかった。」という、ただその一言で報われている大人がいます。

新型コロナウィルス感染は、様々な問題を私たちに投げかけています。感染症であれば、誰もが感染する可能性があるということをわかっているのに、感染した方々へのバッシングには目を覆いたくなるものがあります。最前線で人々を守ろうとして集団感染した医療機関や介護施設に対する差別的な言葉に耳を疑います。テレビをはじめとした情報ネットワークから発信される情報に振り回されることなく、平常心を持ち続けるためには忍耐がいります。新型コロナウィルス感染症は、体の問題だけではなく心の問題にもなっています。大人であっても対処が困難な問題に、学童期の子供が大量の情報にさらされ振り回されています。否定的な言葉の嵐の前で、柔らかな子供たちの感性はどれだけ傷ついていることでしょう。学校再開も延期に続く延期で、どれだけ期待が裏切られたことでしょう。
それぞれの思いを抱えているはずの子供たちが、元気にオンライン授業に参加しています。笑顔で話すモニター画面を見ていると、家族の支えがあって成長していることが伝わります。
分散登校を経て、子供たちの日常の学校生活がようやく戻りつつあります。もちろん、今後どうなるかは誰にもわかりません。けれどもどんな局面にあっても、投げやりにならず、与えられた環境の中で精一杯生きていくしなやかなさを育てるために、大人はもうひと踏ん張りして、子供に笑顔を届ける努力を続けてまいりましょう。

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