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校長メッセージ

聖ドミニコ学院小学校
校長

土井 智子

聖ドミニコ学院小学校 校長 土井 智子

・・・のために 2018年6月

小学生にはいろいろな宿題が出されます。教科書の本読みや,計算練習,ドリル問題というのが標準といえるでしょう。宿題が好きな子供たちはそれほど多くはいないでしょうが,でも時々,これは楽しいなと思える宿題が出されることがあります。
 5月の大型連休前に出された5年生の宿題は,ほほえましいものでした。それは家庭科の宿題で,「だんらんの時をつくろう(ワークシート)」というもので,児童が休みの中の1日を利用して,家族のために日本茶を淹れ,その感想を家族の方々にも書いていただくものでした。学校の家庭科の時間に,調理室で日本茶を淹れ味わうことをしていた5年生が,どんなだんらんの時を創作したか,ワークシートを読みながら想像すると,楽しくなってきました。
 お茶を淹れるにあたっての子供の目当てからは,一人一人の真剣な思いが伝わってきました。

子供の目当て

家族が笑顔になるような温かいお茶を入れる
家族がおいしいと心から言われること
おばあちゃんに美味しいと言われるお茶をつくる
茶葉の美味しさをわかってもらえること 等々

家族のためにお茶を淹れる,日常生活の中で当たり前に行われていることですが,その何気ない事にどれだけの心配りがなされていたことでしょう。「家族が飲んだ時の目当ての『みんなが笑顔になるような温かいお茶をいれる。』が叶いました。みんな笑顔になり『おいしい』という声を聞いてとてもうれしくなりました。また,お茶をいれてあげたいです。」という児童の感想は,子供の思いが表現されていました。お茶をふるまわれた家族の感想もほのぼのとしていました。「…日本の文化として日本茶を入れて団らんの時をもち,ほっと一息つけるのは良い事ですね。忙しいから出来ないのではなく,忙しいからこそお茶を入れる時間を作り,日本茶を楽しみたいと思います。」「『疲れたな』と思った時にお茶をいただき,ふ~っとひといきついて疲れがとんでいきました。濃さも温度もお母さん好みでした。」
急須やお茶碗を温め,適温のお湯を真剣に注いでいる真剣な姿に我が子の成長を感じたことでしょう。家族のために一生懸命に取り組む姿に,素朴な献身が見えたことでしょう。
誰かのために思いを込めて行動することは,それがどんなに小さな事であっても相手の気持ちを温かくします。思いやりのある行動ができる子供は,日々の生活の中で優しい励ましの言葉で育っていくのでしょう。シスター渡辺和子さんは,その著書『愛と祈りで子どもは育つ』の中で,「平凡な日々の中に,愛を育てる機会はいくらでもある」と教えています。小さなことを大切にしていきたいものです。

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