平和をつくる ちいさな一歩 2025年7月
今年、私たちは戦後80年という大きな節目の年を迎えます。1945年の夏、日本は長く続いた戦争の終結を迎え、そこから日本は平和への道を歩み始めました。しかし、今、世界を見渡すとウクライナや中東など、さまざまな場所で戦争や争いが続いています。ニュースで爆撃や避難の様子を見るたびに、胸が締め付けられ心が痛みます。
「平和を実現する人々は、幸いである。その人たちは神の子と呼ばれる。」
(マタイによる福音書5章9節)より
この言葉は、平和は誰か特別な人が作るものではなく、私たち一人ひとりが「平和をつくる人」になれるという希望を与えてくれます。たとえ子供であっても、いや、子供だからこそできる「平和のための一歩」はあるのです。
・友達にやさしい言葉をかけること
・困っている友達に「どうしたの、大丈夫?」と声をかけること
・いろいろな考え方や文化をもつ人を受け入れること
これらはすべて、争いではなく対話を通した「理解」や相手の心に寄り添う「思いやり」から生まれるものです。小さなことのように思えるかもしれませんが、神の子として過ごす日々が積み重なって、やがて大きな平和へとつながっていきます。
カトリックの学校である私たちの使命は、知識を学ぶだけでなく、「神様の愛に生きる」ことを学ぶことです。神様がすべての人を愛する様に、私たちも互いに愛し合い、助け合い、平和をつくるものとして歩んでいきたいと思います。
7月下旬から夏休みに入ります。ご家庭でも是非、戦争が起きた歴史的な背景や、当時の暮らしの様子、また終戦後日本はどのように復興してきたのか等、話し合ってほしいと思います。そして今の平和な日々がどれほど尊いものであるかを、心に刻んでほしいと思います。
「平和は、ただ願うだけでは実現しない。祈り、そして行動することによって築かれる。」
これは故教皇フランシスコの言葉です。毎日誰かのために祈ることで一人一人の心の中に平和の種がまかれ、日々の学校生活の中で芽吹いていけるように私たちも温かく見守り導いて参ります。
校長メッセージ バックナンバー
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- 待つということ(待降節を通して)
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- 褒められた時には
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- 児童書によせて
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- 絶対ということ(又はお鍋の話)
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- 時代の中で求められること
- 6月
- 教育の目的
- 5月
- 聖母月に寄せて
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- 春爛漫
- 3月
- オミクロン株
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- 18歳成人に向けて
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- 成長を見せる寅年
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- 待降節:アドベント (Advent)
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- 感謝ということ
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- 価値観の違いに気づいた時に
- 7月
- 読書への思い
- 6月
- 自治を学ぶ
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- 学びについて
- 4月
- 始まりの季節
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- 春に向けて
- 2月
- つながれていくバトン
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- 新たな年を迎えて
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- 教皇様の来日に寄せて
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- 対話
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- 日常の生活を保つために
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- プラスチックごみ問題を通して
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- 大人として
- 5月
- 読書の時間
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- ランドセルから見えてきたこと
- 3月
- 春に
- 2月
- 「漢字一字」に込める思い
- 1月
- 言葉の力
2018年
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- クリスマスを祝いましょう
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- 日常の生活を保つために
- 7月
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- ・・・のために
- 5月
- 「関わり」を通して見えること
- 4月
- 共に目指すこと