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校長メッセージ

聖ドミニコ学院小学校
校長

土井 智子

聖ドミニコ学院小学校 校長 土井 智子

エール 2020年8月

夏休みのシーズンというのに、今年はお盆の1週間を除いて毎日学校があります。4月5月が休校だったための措置ですが、子供たちはどんな気持ちでいるのだろうかと心配になりました。夏休みは子供にとってウキウキする期間であることは、昔も今も変わらないはず。「夏休みがとっても短いね。大丈夫かな?」と聞いてみたら…「今年はどこにも行けないから、学校があった方が嬉しい。」「夏休みがなくても平気だよ。学校が好きだから。」という答えが返ってきました。休みが大好きで遊び惚けた時代を過ごしてきた私は、驚いてしまいました。「withコロナ」と呼ばれる時代に、たくましく育っている子供の姿があります。

東京にある姉妹校の聖ドミニコ学園小学校が、7月いっぱい分散登校を続けるというお便りを読みました。地域によっては、通常の学校生活を行うことが難しい状況です。同時に、どの地域であっても今後どうなるのかという不安は常に付きまといます。子供たちは、それぞれの場所で、この状況を受け入れようとしています。
 
毎年、恩師参観にご招待する手紙を卒園した幼稚園や保育園に送っています。昨年度から1月に恩師参観を行うことにしたので、12月に手紙を書く予定でいました。でも、学校が再開し、元気に通学している子供たちを見て、今この元気を卒園した園の先生方にお伝えしていきたいと考えました。「コロナに負けるな!」を合言葉に元気いっぱいの写真と、それぞれの近況を手紙にしたためました。休校中に取り組んだことや、現在の学校生活の様子など思いを込めて精一杯綴っていました。

僕はこの学校に入り、柔軟に物事に対応することや、物事の前にその次には何をするかを予め準備する力を身に着けました。また社会とは何か、社会に自分はどう貢献していくか、この時だからこそ、学校に6年生としてどういう形で協力していくか、という考えを今クラスで話しています。僕は必ずこのコロナウィルスの中、自分の想像力を伸ばして成功の糸口を見つけたいです。この時だからこそ、自分を見つめなおすチャンスだと僕はポシティブにとらえて全力で駆け抜けたいです。

ある6年生が書いた手紙の抜粋です。限られた字数の中で、自分の考えと決意を表明している文章に、あきらめず、乗り越えていこうとする意志の強さが伝わってきます。日々、我慢させているのではないか、無理を強いているのではないかと思い悩む日々を過ごす中で、また子供からエールをもらいました。

今年の夏は、熱い夏になります。気温ではなく、互いに助け合い高みを目指そうとする、心が熱くなる夏です。

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