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校長メッセージ

聖ドミニコ学院小学校
校長

土井 智子

聖ドミニコ学院小学校 校長 土井 智子

学び 2020年3月

園芸委員会の活動に「園芸クイズ」というものがありました。
第1問。「桜の花ことばは何でしょう。① 門出  ② 春の訪れ  ③ 精神の美 」
第2問。「1643年~1647年にかけてオランダではチューリップ(の球根)で何かが買えたと言われましたが、何が買えたのでしょう。① 馬車  ② 家  ③ 3リットルの水 」…
さて、皆さんは答えることができましたか?質問は1問ずつ週替わりで出されているようで、昇降口近くに設けられたクイズコーナーには、休み時間になると子供たちが集まってきて、何やら相談しながらクイズの答えを書いてポストに入れています。正解数の多い人には商品が出るという話も…

併設の中学高等学校の図書館見学に行った図書委員が、その大人びた雰囲気にとても感激しました。小学校にも図書室はあるけれど、蔵書数も書籍の内容もずいぶん雰囲気が違います。最初は図書館見学ツアーを組み、やがて小学生も利用できるようになるといいと考えて、働きかけ始めました。今、週に1度、5.6年生の希望者は中高の図書館を利用しています。中高の図書館に行く時は図書委員が中心になっていて、小学校の教師がついていくことはありません。

児童会や委員会の活動を自分たちで考えて進めている姿には、頼もしさを感じます。大人から見れば些細なことに思えるかもしれませんが、頭を寄せ合って知恵を出し合い、工夫をしながら進めています。
協力し、仕上げていくことを通して得る学びは、生きる力につながっています。子供の学びの場所は、授業以外にも満ち溢れています。
AI時代到来と言われ、様々な仕事が人間の手から離れていくと考えられています。今ここで学んでいる子供たちが活躍する時代はどのようになるのか、とても興味がわきます。きっと、明るい未来をつくっていくことでしょう。けれども、いつどんな時代であっても、どんな場所であっても、共生する力は変わらず求められています。互いを尊重し、力を合わせて達成することを喜べる人であれば、どこでも希望に満ちた生き方ができるでしょう。協力するということはどういうことか、自分の考えを形にしていくということはどういうことか、小さな成功体験を積み重ねながら学んでいくこと、それが豊かな学びの実践だと考えています。

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