MESSAGE

校長メッセージ

聖ドミニコ学院小学校
校長

森 研二

御心の月 2025年6月

梅雨の時期が近づいてきました。雨の日が続くと気分が沈みがちになりますが、雨が大地を潤し、植物を育てるように、私たちの心も静かに育まれる時期と捉えることができます。子供たちにはどんな日にも感謝することを忘れず、小さなことにも喜びを見いだせるような感性を大切にしてほしいと願います。

さて、5月19日に行われた運動会。「百花繚乱 努力の花よ 咲き誇れ!主役は君だ!ドミニコ大決戦!」をスローガンに、全学年が6つのたてわりチームに分かれて行われた競技は、これまでの練習の力を出し尽くす、どれも白熱した戦いとなりました。【主役は君だ!】を体現する一人一人の子ども達の輝きは本当に眩しく、青空をより一層清々しいものとしてくれました。悪天候のため順延、平日開催となりましたが、躍動する子ども達に負けない保護者の方々の熱い応援も加わり、素晴らしい運動会となったことにも、感謝の気持ちでいっぱいです。

特に、6年生が下級生を率いて、グループをまとめていくエネルギーは見事でした。熱戦の競技と並行しての運営係では大校庭を駆け回り、6年生単独で行われるドミニコ伝統のフラッグダンスでは一切の疲れを見せず、全員が最後まで集中し、息の合った集大成の演技も披露しました。彼らのやりきった瞬間の笑顔と、晴れ渡る青空の下に優しくはためく青と黄色のフラッグ(ウクライナの国旗とも同じ配色です)は、平和の象徴そのもので、大変印象的でした。下級生達もそんな6年生に触発され、チーム全体の士気を高める競技や応援の取り組みが様々な場面で見られました。勝っても負けても、チームが一丸となり互いを励まし合い、どんな時も笑顔で、力を合わせて運動会をつくりあげようとする姿に、私は深い感動を覚えました。

6月は、カトリック教会において「イエスの御心(聖心)」に特別な敬意を表す「御心の月」です。「御心の月」とは、イエス様のやさしい心を、夜空に輝く月にたとえた言葉でもあります。月は自分では光を出さず、太陽の光を受けて輝いています。同じように、私たちもイエスさまの愛を受けて、そのやさしさをまわりの人に届けることができます。友達に優しい言葉をかける、困っている人に手をさしのべる行動、家族に「ありがとう」と伝えること、静かに祈ること・・・・これらの行動はすべて、イエスの御心に倣う姿であり「御心の月」のように、まわりの人の心をもあたたかく照らすのです。運動会も、この御言葉のような、ドミニコらしい愛に満ちた時間であったと改めて振り返ります。

6月下旬には5・6年の花山合宿が行われます。初夏を彩る自然界との出会い、夜空に散らばる星を眺め神の創造の業を賛美する一時、全ての活動を通して仲間と助け合い、他者の存在が自分にとってどんなものであるかを改めて知る機会として、充実した活動になる様、教員も一丸となって準備を進めております。子供たちがイエスの御心に倣い、愛の実践者として成長しながら【新たな自分】と出会える様に、これからも心を込めて導いてまいります。

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